昨日は仕事が終わってから、プライスの前のドラッグストアへ寄り道しました。
２階へ行ったのですが、遅い時間のせいか私一人。
探し物が見つからずに、うろうろしていました。

どこかで声が聞こえて、見るとおばあさまと目があいました。
「ここは二階にレジはないのかしら」
「今の時間は１階だけみたいですよ」

手に美白＆保湿５枚入りシートパックをお持ちです。
あら美意識の高い方♪と思ったら
「これ、顔を洗った後につけるもの？」と聞かれました。
パックですから、その通りです。
「はい、そうですよ。洗顔後にすぐですね」
「水じゃないの？」
「水？ああ、化粧水じゃないですよ」
おばあさま、びっくり「これ化粧水じゃないの？」

「８０歳にもなるとパックと化粧水の区別もつかなくて」と笑いながら、化粧水はどこかしらと聞かれました。
こちらですよと案内すると、「高い！こんなにするの」とのこと。
「おいくらぐらいでお考えですか？」
「１０００円くらいでいいのよ」
「じゃあ・・あ、あそこにあるみたいですよ」

１０００円以内の化粧品コーナーは種類が多すぎて驚きました。
なんと詰め替え用も出ているのですね。

「どれがいいのか分からないわ。」と手に取ったのは泡が出てくる洗顔剤（化粧水と容器がそっくり）。
違う、それじゃないです。
もう少しお付き合いすることにしました。

「目的は何が良いですか？美白、乾燥、肌が元気になる」
「仕上がりはどんな感じが好きですか？べたべた？（モチモチは伝わりませんでした）さらさら？」
普段のお手入れ事情も聞くことができ、どうも昔の化粧品の感触が一番好きだったそうです。

「じゃあこれです」と１本手に取りました。
詰め替えもできるから、今後もお安く使えそうです。
「なら詰め替えの方が安いから、詰め替え用を買うわ」とおばあさま。
「容器がなくて大丈夫ですか？」
「娘の終わった化粧品の入れ物に入れるから。安い方がいい」と。
おばあさま、私の予想の更に上を行く方です。

「良い人に出会えたわ。遅くさせてごめんね。ありがとう」と階段を降りて行かれました。
おばあさま、自分で言うのもなんですが、プロのアドバイス付きでラッキーでしたよ（笑）

このコラムを目にしている方は美意識の高い方だと思うので説明を付けておきます。
安い化粧品は肌の健康を考える化粧品には絶対に入らない成分が入っています
それを使うと使い心地がよくなり、コストが抑えられるからです。安定性もできて保存がきき、大量供給もできます。
もちろん肌に害は多いです。
安いだけが目安ではなく、高い化粧品にも良くない成分が入っていることもあるから困ります。

見極めは難しいです。
成分を見ればわかるのですが、全成分表示が義務付けられてから逆に分からなくなりました。
以前は悪いものは書いておきなさい、だったのが、今は全部書くから悪いものがどれだけ入っているのか気づけなくなりました。

安くて使いやすいならいいじゃん、と思われるかもしれません。
食べ物に置き換えると分かりやすいです。
腐らない、化学調味料たっぷり、安く抑えるためにひどい油を使っている。
それを体内に入れることに抵抗はありませんか？

そんな私も毎食良いものを食べているわけではありません。
ジャンクフードも好きで、時々無性に食べたくなります。
でも毎日毎食は恐ろしくて無理です。
化粧品は朝晩毎日です。

おばあさまが「肌の悩みをなんとかしたい」とサロンにいらした方なら、私は色々なお話をするでしょう。
でもあの場ではおばあさまが幸せな気持ちになれる一番のものをお伝えしたかった、ということで、普段話していることと違うものをお勧めしたことにご理解をいただけたらと思います(^^)

おばあさま、パックを買って帰って、家で「あら違うじゃない」となっていたかと思うと、お手伝い出来て良かったです。