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川口が好きな理由
川口に越してきて、早7年となりました
川口の良いところ。
都心へのアクセスが良い。
川が近い。
そしてなんといっても小売店が多いことが気に入っています。
商店街が元気な街は大好きです。
スーパーで買い物も良いのですが
主婦歴が甘い私は料理のレパートリーが今ひとつ。
そんな時に助けてもらっています。
「おいしい魚はなんですか?」
「この野菜は初めて。どうやって調理するのですか?」
おじちゃん、おばちゃんが気持ちよく対応してくれます。
料理屋さんでカウンターに座るような醍醐味ですよね。
そんなある日。
お義母さんにお線香を持って行こうと仏具屋さんに行きました。
今時の線香って種類が豊富ですね。
悩んでいたら、店主のおじさんに話しかけられました。
5分ほど説明を聞き、これと決めました。
「今時、お線香をお土産にするなんて珍しい。お姑さん喜ぶよ」
これがスタート。
線香の成り立ち、日本での広がり、歴史、果ては日本人の心まで・・・
気がつくと40分ほど講義を受けていました。
これが小売店で買い物の醍醐味!とやけに満足して帰りました。
暇な時間で良かったとも思いましたが(^^;)
さて、またとある日。
お団子でも買おうかな~と裏道を散歩がてら歩いていました。
突然段ボール箱を抱えた女性に遭遇。
「八百屋だけど、余ったはっさく買わない?」
「ええ~??」
「いつもなら450円だけど、終わりだから380円」
ちらっと商品を見ると、同じモノがヨーカドーで290円。
いや、これから出かけるのに重いからと断りました。
私の後ろを歩いていた女性に話しかけるのを見届けてから
なんだったんだろう・・・と歩き始めたら見知らぬおじさんに話しかけられました。
「あれなんだい?」
「はっさく買わないかと。八百屋さんみたいですよ」
「んなわけあるかい。ここらに八百屋はねえよ。」
「う~ん。日本人じゃないと思いますよ。発音が違いましたから」
「お!俺もな、秋田出身だからテレビに出ると字幕がでちまうんだよ」
「テレビに出られたことがあるんですか」
この質問がスタート。なんと30分も立ち話しちゃいました。
気がつくとおじさんの家族や親戚の生い立ちと今に相当詳しくなってしまいました。
「初対面の人にごめんよ。こんな話。お!そうだ米やるよ。もってってくれよ」
米???
どうやら米を販売しているようです(米屋さんには見えないのですが)
「いえいえ、突然いただくわけには」
「かーちゃんいないから暇なんだよ。もってけ」
よく分からない理由でいただくことになってしまいました。
「この米はな」
とそこからまた米について10分ほどお話。
結局40分も話し込んでしまいました。
はっさくが重いからと断ったのに、米をかついでいる私・・・。
自分に笑ってしまいました。
これだから、街と親しむのはやめられません。
「道で知らないおじさんからもらったお米」と言ったら周りから随分心配されましたが
お米はその晩、おいしくいただきました(^-^)
お礼にお茶菓子でもと翌日伺おうと思ったら、おじさんはいなくてあの日いなかったちょっと恐そうな「かーちゃん」が店番。
扉を開ける勇気がなくて帰ってきてしまいました。
お菓子は私の胃袋へ。
下町人情参加に、もう一歩です。