昨日は仕事を終えたのが22時。

このまま真っ直ぐ家に帰ってお布団に入るのは嫌です。
でもコーヒー屋さんはもうおしまい。
ドライブに行く気分でもありません。
看板をしまいに行くついでに、下でしばらくぼーっとしていました。

涼しい風。
どこからか香ってくるおしろい花の香り。
虫の声。
秋です。

虫の声が聞こえると、学生時代に友人と「何匹聞こえるか」とよく争って遊んだのを思い出します。
自然に無言になり、耳を澄まし、季節を全身で感じてしまうのが好きでした。
今でも声が聞こえると一人で遊んでしまいます。

２匹・・いや３匹の虫の声。
町中だとこんなものかな。

よし！残りの仕事を片付けるか。
サロンに戻ってパソコンに向かいました。

ピョッピョッピョツ！

どこかで大きな声でコオロギが鳴いています。
これは一匹ね、と微笑み。
風流だなあ。

ピョッピョッピョツ！！

ややうるさい・・・。

ピョッピョッピョツ！！！

ちょっと待って。ここは7階。
窓の外は地面ではありません。
大体声が大きすぎます。
部屋の中にいる！！

私についてきてしまったのでしょう。
大捜索です。

動くと鳴き止む。
諦めてパソコンに向かうと鳴き出す。
イライライラ～。
本気で戦わねば。

鳴き声の方に少し動いては気配を消し、また鳴き出しては動き、とまったら気配を消し。
コオロギと「だるまさんがころんだ」です。
変な体制で小刻みに動いている私。
外からみたら変な人と思われたでしょう。

ようやく発見。
トイレの横の壁紙に張り付いていました。
ドアの外に逃がし、改めて仕事です。
すでに22時半。うわあ。早く片付けて帰ろ。

ピョッピョッピョツ！とドアの外で聞こえます。
「秋だなあ」
良い声を楽しみながら仕事を続けました。
勝手なものです(笑）

五感を全て満たしてくれる秋。
どこかもの悲しくもあり、良い季節になりました。