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気持ちを込める
エステティシャンの勉強を始めて1ヶ月目くらいのこと。
お互いがモデルになって一緒に受けていた方と実験をしたことがありました。
「これ(A)とこれ(B)どっちが気持ちいい?」
Aは何も考えずに施術。
Bは気持ちを込めて施術。
もちろん答えは「B」でした。
次に、Aの途中でBに変更。もしくはBの途中でAに変更。
「私の気持ちが切り替わったところで手を挙げてみて」
ぴったり正解でした。
気持ちは手に出る。
まだ研修時代に学んで、今でも大切にしていることです。
コラムでお伝えしていますが、何店舗か腸のマッサージへ行ってきました。
最後のお店は老舗サロンの店長さんにお願いしました(スクールの講師もされているそうで)。
上手かと聞かれれば上手でした。
変化もありました。
知識もありました(私の考え方と違ったので、議論してみたかったです(^^;))
けれど、気持ちよくなかったのです。
惜しい。気持ちが入っていない。
開店当初の私は、今思えば技術はまだまだでした。
けれど、ありがたいことにお店は順調でした。
10年以上前なのに、今も残ってくださっているお客様も何名かいらっしゃいます。
技術はまだまだだけど、おもてなしは精一杯!!という意気込みはものすごかったのを覚えています。
多分そこが伝わっていたのでしょう
よく3年目の慢心に気をつけろ、と言われます。
慣れてきたときにお客様が離れると。
これも実感しています。
この話を聞いた頃のカルテを見返すと、リピート率が悪いのです。
慢心があったのだと思うし、お客様は気持ちを見抜くのだとも思いました。
気持ちを引き締めて、2度3度と来ていただくサロンに戻しました。
この頃のリピートの少ない薄いファイルは戒めにしている宝物です。
開業相談をされることがあります。
技術の不安は必ずきこえます。
けれど、最初から上手な人なんていません。経験で得ることがあまりにも多いです。
なので「技術よりも気持ちを大切に」と伝えています。
素肌で触ることは癒しです。
「手当て」という言葉にあるように、気持ちのこめて手を当てるそれだけで変わります。
一個エピソードを思い出しました。
私も一緒に勉強したことのある、自分で化粧品も作っちゃったある先輩先生。
自宅でスクールをやっているのですが、技術は良いのに気持ちがこもらない生徒さんがいらしたそうです。
先生自身がモデルになり「違うのよ!!」と大泣きしながら訴えて、
生徒さんも「何が悪いのか分かりません!」って泣き出して、そこだけで3日費やしたそうです。
「分かりましたぁー」と生徒さんが言って、伝わった時の嬉しさったらと語っていらっしゃいました。
二人でオイオイ泣いたそうです。
元々分かっている人なら良いのですが、ここを伝えるのは心を育てるようなもので本当に難しいのです。
先日、お客様から「予約状況を見て行けそうな日があっても、忙しそうだと思うといきづらくてやめちゃう」
というご意見をいただきました。
余裕がないように感じさせてしまっているのかなと慌てました。
そして、ふと開店当初の気持ちを思いだしました。
精一杯お客様をおもてなしする気持ちが、忙しさを理由に疎かになっていないか。
そうしたら、色々なことを思い出してしまい、コラムに書いてしまいました(^^)
お店が悪い方向へ向かいそうな時、必ずお客様がサインをくださいます。
お客様の声に耳を傾けていれば、サロンは大丈夫。
そう思えます。
忙しいはサロンの都合。理由になりませんよね。